終活とは?③「Beautiful Ending」フューネラルドレス(エンディングドレス)

終活




遺言書と身の回りの整理(終活)-ブルームリュクスのエンディングドレス「フューネラルドレス-BeautifulEnding-」


遺言書の用意

『遺言書をのこす』ということは終活の中でも大きなメリットがあります。
遺産の相続に関して明記した法的な書類である遺言書を作成しておけば、自身の死後に家族がトラブルになることもありません。
また、遺産分割する際は遺産を全て調べるた上で、相続人を明らかにするといった大変な作業や手続きが発生します。しかし、法的効力を持つ遺言書を作成しておくことで、これらの手続きを大幅に削減することが出来ます。
土地などの不動産を持っている、価値のある美術・骨董品のコレクションが趣味であるといった場合も、遺言書を残しておいた方が安心です。

終活の中で間違われやすいのが、【エンディングノートに相続についても書いておいたから大丈夫】と思うことです。
エンディングノートはあくまで希望を記入するものなので、法的拘束力は一切ありません。そのためエンディングノートに書いてあっても、遺産相続の際にはまったく役に立ちません。
遺産相続で何らかの希望がある・相続してほしい人がいる、といった場合は、遺言書を書いておく必要があります。

≪遺言書を残した方が良い場合≫
もちろん死後の家族の負担を減らしたい、といった気持ちで遺言書を残す方も多いでしょう。そういった場合はもちろん、ケースによっては予め遺言書の必要が強いことも。
どういった場合に遺言書を残した方がいいのでしょうか。

①自分の財産を自由に分配したい
②特定の人に全財産を残したい
③相続人以外の人にも財産を渡したい
④相続人の相続分を指定したい
⑤自分の事業を継続してもらいたい
⑥相続人が全くいない
⑦夫婦の間に子供がいない
⑧再婚をし、先妻の子と後妻がいる
⑨死後一定期間、相続人同士で揉めて欲しくない

こういった場合は、予め遺言書を残しておくとスムーズに進みます。
相続人がいない場合だったり、トラブルの原因になりそうな場合は特に注意した方が良いでしょう。

≪遺言書の種類≫
遺言書にはいくつか種類がありますが、どのパターンでも【法的に有効な書き方】をしなければなりません。
3つの遺言書の種類と、注意すべき点を見ていきましょう。

●自筆証書遺言
被相続人が直筆で作成する形式。
特別な手続きは不要で、紙とペンがあればすぐに作ることが出来ます。時間や場所、フォーマット(書き方)の制約がないため手軽なので、最も多く利用されている方法です。
しかし、書き間違えや内容が曖昧であったり、PCなどで作成した物は使えず自筆できない場合は無効とされてしまうことも。また、開封の際は家庭裁判所で検認の手続きを申し立て、裁判官立会いの下での開封を行う必要があります。
完成した遺言書の管理が個人となるため、偽造や隠蔽・滅失といったリスクがあることも頭に入れておかなければなりません。

●公正証書遺言
証人2人の立会いの下、公証人が被相続人から遺言内容を聞き取りながら作成する形式。
専門家である公証人が法律に則った交渉証書として作成するため、最も確実性が高い方法です。また、作成後の遺言書は公証人役場で保管されるので、紛失や偽造といったリスクも低くなります。開封時に家庭裁判所での検認も不要です。
しかし、作成時に構成役場に申請したり、相続する財産額によって手数料が変動したりと、手間や費用がかかります。さらに、遺言書の内容や存在を秘密にすることが出来ないので、遺言書を作成したことを秘密にしたい、といった場合などには不向きです。

●秘密証書遺言
被相続人が自分で用意した遺言書を公正役場に持ち込み、証人2人とともに申述して遺言書の存在を保証してもらう形式。
遺言の内容を公開する必要がなく、遺言書がある、という事実だけを確実にするのが目的です。なお、原本の保管は遺言者本人が行います。
手数料が11,000円かかり、開封時には自筆証書遺言と同様に家庭裁判所の検認が必要です。
また、公証人による内容の確認がないので、体裁や内容の不備・無効についても高いリスクがあります。

≪遺言書を作る際の注意点≫
法的効力を持った遺言書を作成するのですから、不備などは避け、有効なものを作ることを意識しなければなりません。
いくつか注意するポイントがあります。

●誤字・脱字がなく、きれいに書く
遺言書は多くが直筆証書遺言で書かれています。
そのため、『可能な限り丁寧できれいな字で書く』ことと、『誤字・脱字がない』ことを目指してください。
誤字脱字や何とかいたのかわからない不明瞭な字などがある場合、法的効力が無効になる可能性があります。

●正確に記載すること
本文とは別に、遺言内容を細かく説明した『付言』も用意しましょう。内容に誤解が生じないように、できる限り分かりやすく、正確な記載が求められます。
記載する土地や建物などは、『自宅』などといった曖昧な書き方ではなく、“法的な正しい住所”で細かく指定して記載します。

●推定相続人を把握しておく
遺産を相続する推定相続人を把握しておきましょう。ご自身の出生~現在までの戸籍謄本を取得し、親族関係を明らかにしておくと、相続人が分かります。
また、遺産相続に必要な手続きを行う、遺言執行者を決めなくてはいけません。遺言書の内容によってはトラブルなどにつながる可能性がないとは言えませんので、内容を正確にしてもらえるような、信頼できる人に任せるようにしましょう。

●財産を把握しておく
そもそも遺言書で遺産相続について記載するには、自身で持っている財産がどの程度なのかを把握している必要があります。財産額の大きい不動産を持っている場合は法務局で『登記事項証明書』を、額の大きい預貯金のある場合は銀行などで『残高証明書』を発行してもらいましょう。
自身の財産をしっかり把握して、内容を明確に記載することが大切です。

≪遺言書を書くときに迷ったら…≫
法的効力を持つように、と聞くと、自筆証書遺言が難しいように感じてしまう方も多いかと思います。
もしも書くことが難しい、悩んでしまう、といったことが合ったら、弁護士や司法書士、税理士などの専門家に相談してみることをお勧めします。
無効な遺言書になることを避けられる上、実際に自身の意見を相談しながら内容を作成していくこともできます。
最近は遺言書を残す人が多くなっているため、かかる費用も以前よりは低くなってきている傾向にあります。
司法のプロにお任せすることで、遺言書への不安も減ることでしょう。

死後の憂いを減らすことのできる遺言書。ご家族のためにも、ご用意いただくのがお勧めです。

 



身の回りの物の整理

終活を行っていく中で、今後の生活にも大きく影響するのが『身の回りの物を整理する』ということ。
近年では『ミニマリズム』や『断捨離』など、シンプルな生活を過ごす、といったライフスタイルもブームになっています。
しかし、終活の一環として行う身の回りの整理は【自分の死後に家族が困らないよう、身の回りの環境を整える】ということが目的です。増えすぎた物を捨てることや、本当に必要なものだけを生活に置いておく、モノへの執着を捨てる、といったことだけへフォーカスすることではないのがポイントです。
今までの人生で築いてきた人間関係を含めて、自身のエンディング環境や死後を考えて、いろいろなものを整理していくことが大切です。

≪身の回りの物の整理≫
終活における身辺整理では【①身の回りの物(生活用品)②財産③人間関係④保険などのサービス】といったものを整えていきます。
ここでは【①身の回りの物(生活用品)】を取り上げていきます。

≪身辺整理を早く始めるメリット・デメリット≫
身辺整理を早く始めるメリットとして、まずは暮らしやすい生活環境を整えられることが挙げられます。必要なものと不要なものを分けたり、誰かに譲っておきたいものをリストアップしておくのも良いでしょう。不用品を捨てたり片付けたりすることで家の中の導線をすっきりさせれば、生活しやすい住まいの環境を作りやすくなるでしょう。

また、多くの場合、不用品の整理などは体を使う大仕事になってくるため、遅くなればなるほど進めていくのが大変になってきます。そういった面でも早めのスタートがお勧めです。

さらに生前に行うことで、家族の負担を大きく減らすことが出来ます。
実際に家族が部屋や家を片付けるとなると、残された物が多ければ、片付けの時間を改めて設ける必要が出てきます。
しかし、現代では家族が離れたところに暮らしていたり、それぞれが仕事をしていたり、昔のように同じ家に家族が暮らしている、ということも少なくなっています。 そうすると、残された家族は遺品整理のために休みを取って実家を訪れたり、土日を充てなくてはいけません。何度も何度も繰り返すような量になってくると、ライフスタイルが異なってきた昨今では、家族の負担が遥かに大きくなってしまいます。

デメリットとしては、「何から始めるのか」という計画を立てる必要があることと、時間が必要になってくることです。
働いているうちは日々の忙しさでなかなか手につかないことが多いでしょう。リタイア後などの節目を機に終活を始める方が多いのも、このためです。

しっかりとした計画ではなくても、「いつごろまでにこの辺りのことは整理する」といった大まかな目標でも構いません。
始めるまでが大変なことが多いため、とりあえず手を付けてみて、どんな作業が必要なのかを見分けてから計画を立てても良いでしょう。
また、家族に相談して、一緒に始めるのもお勧めです。

≪身の回りの物の片付けのポイント≫
いつか使うかもしれないという思いで残しておくと、物は減らせません。『使えないもの・使えるもの』の分け方ではなく、『自分が使うもの』だけを残し、いかに荷物を少なくしていくかが基本的な整理のポイントになります。

①大型家具から始める
まずは家の中にスペースを作るため、古くなったタンスや棚といった大型家具から手を付けていきましょう。大物から始めると片付いた時に部屋の見た目もすっきりするので、「片付けた」という実感や爽快感で作業に弾みがつきやすくなります。
一番体力を必要とする力作業になるので、必要であれば家族や業者などの助けを借りることをお勧めします。
大型家具などは粗大ごみとして回収してもらうほか、傷や汚れなどが少なく、綺麗に使っていた場合は、リサイクルショップなどに売っても良いでしょう。
しっかりした桐箪笥などは、かえってアンティークとして価値があるものなどもあります。
すべてを捨てる、というより、状態が良いものに関しては「次の人に使ってもらえるようにする」という『リユース』の気持ちで売ったり譲ったりすると、心のハードルも低くなるかと思います。
また、必然的に中に入っているものも同時に片づけることになります。長年使っていなかった・着なかったといった『たんすの肥やし』になっていたものについては、この段階でさっぱりと処分してしまうと、後の作業が楽になりますよ。

②庭やベランダの植木鉢なども片付ける
ベランダや庭にたくさんの植木鉢などはありませんか?
適度な数はもちろん生活の彩りになりますし、趣味で植木を育てる楽しみももちろん大切です。
しかし、趣味だからとあまりに多く増やしてしまった場合は、こちらも片付けのひとつとして考えましょう。多すぎる鉢植えなどは残された家族にとって負担になることがほとんどです。
適度に世話が続く程度を残して、譲ったりする手配をしておくのがお勧めです。

③物のカテゴリー毎に目標を決めて進める
大型家具を整理してすっきりしたら、『洋服や着物』『本や雑誌』『食器類』...といったように、カテゴリーごとに進めていきましょう。「このカテゴリーはいつやる」とスケジュールも決めてしまうと、手が付けやすいかと思います。
もちろん、こちらもリサイクルショップなどを有効活用しましょう。

④思い入れの薄いものから処分していく
思い入れが薄いものであれば、捨てるかどうかの判断もすぐにできます。判断に迷うことが少ないものから片付けていくと、どんどん家・部屋の中がすっきりしてくることで視覚的にもやりがいを感じられ、次の作業へのモチベーションに繋がります。 逆に、趣味の物や手紙類、写真や寄せ書きといった思い出の品は、懐かしさについ作業が止まり…といったことが多いものです。これらは予め時間がかかるもの、としてスケジュールを組み。、取り組むと良いでしょう。

⑤写真やアルバムなどはデジタル化する
思い出の瞬間を切り取ったものは、やはり捨てづらいもの。その場合は、デジタル化して残しておくことにしましょう。アルバム自体は処分できるので、スペースをすっきりさせられます。
最近の写真はスマートフォン・タブレットなどを使ってデジタルアルバム化、ビデオなどもDVDなどにデータ保存することもできます。
家族全員で管理するクラウドサービスなどを利用すると、離れたところに住む家族も写真を見ることが出来ます。手元にアルバムやビデオを残すよりも、それぞれ家族が好きな時に見返して楽しむことができるので、大変便利です。

⑥『保留の箱』を作っておく
処分しても問題ないか、判断に迷うものも出てくるでしょう。その場合は、予め『保留のものを入れておく箱(場所)など』を作っておきましょう。
迷ったものはここに入れておき、『●月●日まで』といった一定期間を決めます。今後の生活の中で使う場合は取り出し、使うもの・残しておくものとして、片付け直すと良いでしょう。機関までよく考えて、やはり残しておきたい場合も同様です。 もし決めた期限までに一度も使わない、処分しても良い、と判断したら、不用品として処分してしまいましょう。
フタつきのボックスなどを用意しておくのもおすすめです。

≪どうしても捨てられない…そんな時は≫
どうしても思い入れがあって、捨てられないものが出てくるかと思います。そういった場合は、整理して段ボールや保管ボックスなどへ仕分けて、家族へ処分を託しても良いでしょう。
また、どうしても捨てられない思い出の品は、残しておいて形見として誰かに譲る、という手もあります。その場合はエンディングノートなどにしっかりと譲り先を記載しておきましょう。

終活を始めるのであれば、早めに身の回りの物の片付けもスタートしてしまいましょう。



葬儀の準備

終活を行うのであれば、葬儀についても決めておく方が良いでしょう。もちろん、特に希望がなければ家族にすべてお願いする、ということでも問題はありません。しかし、希望がない場合でも予め家族と相談し、大まかな予算を決めておけば、残された家族もプランを決めやすくなります。

≪葬儀の準備≫
①宗教・宗派を決める/確認する
菩提寺などがある方は特に希望がなければ、そこの宗派での葬儀となります。もし菩提寺があっても無宗教葬を希望している場合、別なお墓を新たに作る必要があったり、檀家を抜けたりする必要が出てきます。予め確認・手続が必要になるので、早めに決めておきましょう。
宗派がきまったら葬儀社についても検討しておきましょう。

②葬儀の参列者名簿を作成する
お葬式に呼んでもらいたい友人・知人などの名簿を作成しておきましょう。
リストアップして大体の人数を把握しておくことで、
①葬儀にかかる費用感が分かる
②遺族が参列者に連絡を取りやすくなる
③自分の交友関係を改めて振り返ることが出来る、という大きな利点があります。
交友関係を振り返る中で連絡を取ることで、改めて友人との関係を結びなおすきっかけもできます。終活の『これからの人生を豊かにする』という目標にもしっかりつながってくるのです。
是非早めに行っておくと良いことのひとつともいえるでしょう。

③遺影用の写真を撮影する・候補写真を検討する
今までの写真の中から自分でいくつか候補を選んでおくとよいでしょう。気に入る写真がない場合は、改めて自分の気に入る遺影写真を撮っておくことをお勧めします。 ポイントとしては1枚と限定せず、いくつか候補を挙げておくことです。自分で良いと思えるものと、遺族が良いと思うものが異なる場合もあります。候補の中から選んでもらうことで、『家族から見たあなたらしい一枚』を、ずっと飾っておいてもらえます。
また、候補があることで遺族が遺影写真を選びやすくなりますから、自分で気に入っているものの中から選択してもらうことができます。
新しく撮る場合は、家族に撮ってもらう方法と、写真館やスタジオでプロのカメラマンに撮ってもらう方法がありますので、自分の気に入る写真が取れる方法を選ぶのがお勧めです。

④葬儀の費用を用意する
宗派や葬儀社、参列者が決まることで、大体の葬儀の金額が分かってきます。必要な金額を早めに準備しておくのが良いでしょう。
前述していますが、まだ細かく決まっていない場合は、家族と相談の上、予めの予算を決めておきましょう。予算を決めておくことで、遺族が無理のない範囲でプランを決めやすくなります。

⑤納棺してほしいものを準備する
思い出の品など、一緒に納棺してほしいものなどをリストアップしたり、エンディングノートなどに明記しておきましょう。
また、白装束ではなく、自分の好きな服を着て見送ってもらいたい、もしくはフューネラルドレス(エンディングドレス)を着せてほしい、といった場合も、予めの準備が大切です。
一緒に棺に入れるものやフューネラルドレス(エンディングドレス)などは、どこにしまってあるのかは必ず家族に伝えておくことも忘れずに。
ただし、副葬品は燃えるものでなければいけません。貴金属などは後から骨壺に一緒に納めることを基本とし、どうしても一緒に…ということであれば、写真などを撮っておいて、一緒に納棺してもらうと良いでしょう。
副葬品について悩んだ場合は、葬儀社などに確認しておくと安心です。

終活の最後を飾るといっても過言ではないのが『葬儀』です。予め知識を深めておくことで、スムーズに終活を進めていくことが出来ます。
また、当たり前ですが自身では葬儀を取り仕切ることができません。決めたこと・準備したことについては、エンディングノートなどを通じて、家族に必ず伝えて置くことが最も大切です。